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インタビューVol.3
マルチローディング 龍首敬子先生

トールペイント ヨーロピアンキット を制作していただいた龍首敬子先生よりインタビューの機会を頂きました。キット作品のお話や、先生のお話など伺って参りましょう!

「マルチローディング 」のスタイル

マルチローディング(Multiloading)は、オーストラリアのエニッド・ホッシンガー(Enid Hoessinger)が考案した、13の基本ストロークの組み合わせを使って、ひと筆で描く技法です。

エニッドは、ヨーロッパ旅行中に出会ったバウエルンマーレライに魅了され、何十冊もの専門書を持ち帰り、熱心な研究を続け、幅広い知識と高度な技術を身につけました。マルチローディングで描かれるものは、ダイナミックかつ気品のあふれるバラなどの花々が特長です。

世界のトールペイントページをご覧ください。

龍首敬子先生へお話を伺いました。

この度ご製作いただいたキットの作品にはどんなモチーフを描かれたのかお聞かせください。

「新春」がテーマでしたので、お気に入りのバラを主役にチューリップとスイセンをデザインいたしました。スイセンは日本でもポピュラーですが、イギリスでも春を象徴するお花です。イギリスを訪れました際にガーデニングのアクセントになっておりましたスイセンの愛らしさにとても感動し、それ以来お気に入りのデザインアイテムになりました。

先生がマルチローディングに触れたきっかけをお聞かせください。

毎年参加しておりましたアメリカのコンベンション(米国デコラティブ ペインティング協会)でオーストラリア在住のエニッド・ホッシンガー先生の素晴らしいテクニックに出会い、その後オーストラリアの先生のご自宅のアトリエにて十数年にわたりレッスンを受け、技術を習得し、日本人で初の上級認定講師に認定されました。

独自のペインティングスタイルを研鑽し、SDPのコンテストでは3年連続入賞し、その後作品はSDP本部に永久保存になりました。

先生のお好きな作家さんについて教えてください。

もちろん、エニッド・ホッシンガー先生です。先生のアトリエでは先生のあたたかいお人柄にふれながら、素晴らしい技術を間近に習得することができ大変充実した時間でした。私の「ローズペインティング」が誕生しましたのもエニッド先生のおかげと感謝しております。

トールペイントマルチローディング エニッド・ホッシンガー 龍首敬子 
エニッド先生とご一緒に。先生のご自宅のお庭のプールの前で

先生にとってマルチローディングの魅力的な点はどういったところでしょうか。

マルチローディングの魅力は、1本の丸筆で描くストロークのグラデーションの美しさです。そして使用絵具も10色と少なく、それを混色し無限のカラーを描きます。混色の楽しさは描くほどに常に進化しております。

現在外出も難しい世の中ですが、先生はおうち時間をどのように過ごされていますか?

著書本「丸筆のストロークで描くローズペインティング」の中でも記しておりますが、私のペインティングテーマは「インテリアとして空間にとけこむすっきりとしたデザインと色づかい」です。

もともとイギリスのアンティーク家具や食器などで囲まれました我が家で過ごす時間を大切にしております。このコロナ禍でお教室が通常通りでないのは非常に残念ですが、雑誌掲載作品の製作やお教室用の新作製作をしながらマイペースに普段通り過ごしております。

そしてペインティングの合間に大好きなお菓子作りも以前に増して精進しております。お気に入りの紅茶をいれてゆっくり過ごすTeaTimeは至福の時です。

トールペイントマルチローディング 龍首敬子 おうち時間
自宅にてTea Time
トールペイントマルチローディング 龍首敬子 

「Atelier Keiko T.」主宰。
大学卒業後、大手総合商社に勤務。
オーストラリア現地にてエニッド・ホッシンガー氏に師事。
2000年日本で初の上級講師認定を受ける。
ヴォーグ学園(東京校、名古屋校)講師。
著書に「丸筆で描くローズペインティング」(日本ヴォーグ社刊)その他共著本多数。http://ameblo.jp/rosepainting-1/


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