インタビューVol.2
ジョストボ　関根和子先生

ヨーロピアンキット を制作していただいた関根和子先生よりインタビューの機会を頂きました。キット作品のお話や、先生のお話など伺って参りましょう！

「ジョストボ 」のスタイル

ロシアのジョストボペインティング（Zhostovo）は、モスクワ近郊のジョストボ村に伝わる伝統工芸です。

主に黒の下地が多く、透明感ある花や鳥や蝶が鮮やかな色で描かれ、ゴールドの縁取りが入っています。全体の中心の明度や彩度を高くし、中心から離れていくに従って明度を下げていく技法が特長です。

世界のトールペイントページをご覧ください。

関根和子先生へお話を伺いました。

-この度はヨーロピアンキットの制作にご協力頂き有難うございました。
まず始めに、制作していただいたキット作品にはどんなモチーフを描かれたのかお聞かせください。加えて先生のお好きなモチーフも是非お聞かせください。

（ヨーロピアンを描きましょう！）の企画にジョストボを加えていただきましてありがとうございました。ジョストボにも様々なテーマがありますが、今回は初心者の方々にも親しんでいただけるように花をテーマに選びました。
私はトールペイントに出会う以前からガーデニングに魅了されておりますが、ある時、「何故、ガーデニングが好きなのか」自問してみました。そして、緑の中に咲く色とりどりの花々の姿は凛としてため息の出る程美しくとても勇気づけられるからだと気付きました。
いつの頃からか私は、この花達の精一杯を描いてみたいと思うようになりました。
今回の作品の中で、花達は力の限り咲いているでしょうか？

先生がジョストボに触れたきっかけをお聞かせください。

私がトールペイントに出会った1992年頃は、アメリカンフォークアートと呼ばれる技法が多かったように思いますが、その後、世界中の色々な技法が紹介されるようになりました。
ジョソーニア・ジャンセン先生の描くジョストボや、JDPAさんが招聘してくださったミーシャ・レベデフ氏のセミナー等を受講しておりましたが、2004年より銀座ソレイユさんで行われた、スラバ＆トリシア　ジョストボ認定ジャパンセミナーに参加して、本格的に学ぶ機会に出会えました。

先生のお好きな作家について教えてください。

スラバ・レトコフ氏　，ミーシャ・レベデフ氏　です。

先生のコレクションを見せて頂きました。

大きい作品からマトリョーシカなど可愛らしくて小さな作品まで、ジョストボの鮮やかに輝くような世界が詰め込まれていますね。引き込まれてついつい見惚れてしまいます。

先生にとってジョストボの魅力的な点はどういったところでしょうか。

初めて、スラバ・レトコフ氏のジョストボ作品に出会った時、その色彩の鮮やかさに魅力を感じました。デザインも茎の表現が巧みで、流れるような華やかさがあり、美しいと思いました。でも、縁飾りの豪華なオーナメンテーションを見た時は、思わず一歩後退りをしてしまいました。ロシアでは冬が寒く長いので、主に黒い下地に塗られたティントレイに花や果物、鳥などを鮮やかに描き、インテリアや日常品としても使われていたそうです。

一緒に指導して頂いた トリシア・ジョイナーさんは、「ジョストボは、ファイン・アートなのです」と繰り返しおっしゃっていましたが、芸術性の高さも大きな魅力でした。

トールの世界で沢山の作品をデザインし描いてくださった、スラバ・レトコフ氏ですが、去る7月にご逝去なされました。ご指導をいただけた幸運に感謝すると共に、次世代に繋いでいきたいと思います。ご冥福をお祈り致します。

ジョストボ　関根和子

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Youtubeにて関根先生のインタビューが掲載中！

アトリエで生徒の皆様と楽しそうに授業をされる様子や、先生の大切なコレクションも

数多くご紹介されています。先生のお教室風景が見えてとても素敵な空間でした。

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関根和子先生の授業が受講できます↓

～Tole de café～ジョストボベーシックエンジョイコース講師関根和子「フクシャとハミングバード」

過去のインタビューはこちらから！

インタビューVol.1ヒンデローペン 尾崎国子先生